Priere[プリエール]
by ロンド
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北海道民の祖先の多くは、明治時代から大正時代にかけて他の都府県から道内各町村に入植して生活を始めました。
入植者の多くの人達は、招待制の習慣でしたが結婚式をするにも生活が貧しく、十分に予算のない人がほとんどでした。
そこで考えられたのが、出席者一人ひとりがお金(会費)を持ち寄り、結婚する人の負担を軽くする会費制でした。会費は生活改善運動などの影響もあり、極めて低額にしていた時代もありました。
当時はその町や村の若人が組織する青年団が中心となっていましたが、近年は、主に新郎新婦の友人や職場の人達が中心になって結婚式の案内や準備、当日の進行や運営、会費の徴収などを行ないます。これが発起人です。発起人は発起人会を数回開催し、結婚するお二人や両家の意向を確認し尊重します。
現在、都市部ではホテルや式場を利用する人が多くなりましたが、地方では町や村の会館・公民館など公共の施設を使い、結婚式を行なうケースがまだまだ見受けられます。その場合、多くの事を発起人が行ないますので、ホテルや式場で行なう場合よりも発起人の人数は多くなります。
結婚するお二人をみんなでお祝いすることが会費制の始まりであり、出席する側の負担も招待制と比較して少ないことから、出席人数も多いのが会費制結婚式の特徴です。
ここで招待制と会費制をいくつかのポイントで比較してみます。
招待制の場合は両家ですが、会費制の場合は発起人が主催者となります。 また、発起人の中から代表者を選出します。これを発起人代表と呼び、祝賀会での挨拶をはじめ中心的な役割を果たします。
案内状の差出人および出欠の返信先は招待制では両家ですが、会費制では発起人になります。
招待制と会費制とでは主催者が異なることにより席次の考え方も当然、違ってきます。招待制では両家が末席になりますが、会費制では発起人が末席となります。
そして、両家の席はメインテーブル(高砂席)に向かって最前列の左端が新郎側、同じく右端が新婦側とするのが近年までは一般的と考えられてきました。
しかし、最近では会費制といっても親がゲストより上席になることは失礼にあたるとの考えから、末席のケースも多くなりつつあります。
招待制では新しく夫婦になったお二人をお披露目するために両家がお客様を招き、飲食等でもてなすため披露宴と呼んでいます。一方、会費制では発起人がお客様から会費をいただき、お二人の結婚を祝う会を行なうので祝賀会と呼んでいます。
招待制の場合、招待された側はお祝いを事前に渡したり当日に持参しますが、会費制では案内状に書かれている会費を当日受付で発起人に支払います(のし袋には入れず、現金を発起人に渡します)。親しい親族等は会費の他にお祝いも用意しますが、一般客は会費だけのケースがほとんどです。
以上のように北海道の結婚式は考え方が違うため、日本の中でもずいぶんと変則的だと思います。しかし、これはパイオニア・スピリットに満ち溢れた我々の先人たちが、生活苦に喘ぎながらも考え出した素晴らしい方法であり、今や北海道が誇る文化にまでなっています。
他の都府県の方が北海道で結婚式を行なう場合には、仕組みを理解していただくのに少々時間がかかることもありますが、実際に北海道スタイルで行なってみたら大変合理的だと感心され、ご満足される方が大半です。
*文中、「結婚式」と表現している箇所は、披露宴または祝賀会を意味しています。